NPO法人WELgeeは、日本にいる難民申請者の社会参画とエンパワーメントを目指す非営利団体です。

OECD諸国の中で最も厳しい難民認定率の日本で、難民認定に頼らない方法で、難民たちが自身のキャリアや人生の目標を追求できるような『キャリアチャンネル』の創出を、民間セクターとの協働を通じて目指しています。WELgeeは、難民申請者への一方的な支援ではなく、当事者とともに(=with)活動をすることをモットーにしています。難民申請者が日本社会へと繋がるための対話の場である「Talk with」、緊急で住む場所を必要とする難民申請者を迎え、次への一歩を一緒に考える「Live with」、そして働くことを通じて自らの専門性や経験を生かす「work with」の3つの柱で事業を展開しています。

難民申請者を取り囲む現状とは?

今、シリアなどでの国際的な政治・社会的紛争の勃発・長期化により、世界の難民の数は第二次世界大戦後最高を記録しています。UNHCRの統計では、2秒に1人が自分の住んでいる故郷から逃れざるを得ない状況にあります。

引用: United Nations

2017年に日本で難民認定の申請を行った人は19,628人。この10年で10倍以上に増えています。一方で、日本で難民と認定された数はわずか20人、申請を処理した数に対しての認定率は0.2%弱と先進国の中でも桁違いに低い数字になっています。

難民認定を待つ間にも、難民申請者に対しての様々な制約が課されます。例えば特定活動という在留資格を得た人が、就労許可を得るまでにおよそ6~8ヶ月間が必要です。その間には、限られた公的なサポートの中で、住居を得られずにホームレス状態となる人や、交通費がないために誰と会うことも出来ない孤独の中で腐ってゆく若者たちがいます。

現在の制度において、来日した難民にとっての唯一の希望の道は、「滞在する許可を更新し続け認定を待つ」のみ。

「こんなに厳しい難民認定制度に、全ての希望をかけるしか本当に方法がないのだろうか?」

私たちは民間との協働を通じて、難民認定に頼らない方法で、難民の人々が安心して日本で暮らせる道筋を創ることを、彼らと共に目指しています。

事業概要:Talk with(共に話す)、Live with(共に住む)、Work with(共に働く)

Talk with(共に話す)事業

難民申請者が日本社会へと繋がるための最初の対話の場である『Talk with』事業では、月に一度日本人と難民の人々がワークショップを通じて対話を行うWELgeeサロンを開催しています。21回の開催で、累計1,000人以上の人々が参加をしました。

参考記事:JAPAN TIMES「Young social entrepreneur seeks to help asylum-seekers integrate into Japanese society, even while they’re in limbo」

また、難民当事者と代表渡部が学校や企業に趣き、当事者たちが自らの体験を話し、難民になることや、様々な社会問題を考える出張講演を行なっています。

Live with(共に住む)事業

緊急で住む場所を必要とする難民申請者を迎え、次への一歩を一緒に考える『Live with』の事業では、難民の人々を迎え入れるための緊急シェルターを都内に設け、明日行き場のない難民申請者の方を迎え入れます。

参考記事:Ready for日本で第二の人生を。次の一歩を支える”難民シェルター”を東京に

また、シェルターではなく、難民の人々が、地域の人と人との繋がりの中で生きてゆくための一軒家を、クラウドファンディングを通じて購入し、2018年6月から、難民の方とWELgeeスタッフが住み始めました。

参考記事:人と人とのつながりが生きる道になる WELgee代表、渡部清花さんの難民支援

Work with(共に働く)事業

WELgeeが気がついたのは、難民の人々は、自国で修士号を取得したり、企業経営者やエンジニア、デザイナーなど、知見や経験が豊富で、社会への感度も高いチェンジメーカーということ。そんな彼らが民間セクターで「人材」として受け入れられることで、日本人も難民も、多様な働き方で日本経済に貢献でき、人材不足など他の社会課題の解決にも繋がります。

現在、多様な経験と志を持つ難民当事者と、彼らと新しい価値を創り出したい日本企業とつなぐ、就労事業を行なっています。
難民の方の「正社員」雇用を前提とした、インターンシップ(無償/有償)やアルバイトでの採用の為の機会を提供しています。現在WELgeeを通じて3名の難民の方々が企業への正社員雇用を果たし、1名の方がインターン採用を果たしました。採用・ご相談をしたい方はこちらからご連絡をください。

また現在、熱意溢れる「将来のプロジェクト」を持つ難民の若者たちに一番身近な応援者として伴走する存在である、サポーターコミュニティが始動しました。


サポーター制度とは、難民当事者(チャレンジャー)の持つ大学への進学や起業といったプランを実現するために、多様な経験を持つ日本人サポーターとチームを組む制度です。サポーターは、チャレンジャーの駆け出しのステップの模索、チャレンジにあたっての計画づくりから、人や機会、サービスにつなげていく橋渡し的な存在です。

現在、大学・大学院で学びたい若者と起業を志す難民のチャレンジャー4名がコミュニティに参加しました。