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【ブラザー工業×WELgee】 アフガニスタン出身Mさんが1カ月のインターンに挑戦!

現在、アフガニスタンから少なくとも80名の難民が名古屋に逃れています。そのなかの一人、Mさん(仮名)は10年近く法務に関わり、スキルと経験を培ってきた人物です。昨年日本に逃れ、キャリア・人生の再構築をはかっています。今回、Mさんがブラザー工業にて1か月のインターンに挑戦することになりました!

アフガニスタンから名古屋へ逃れる難民

2021年8月、アメリカが20年の占領統治に終わりを告げ、アフガニスタンを撤退すると、タリバンが政権を奪還し、非人道的な支配が再び始まり、女性や少女に対する暴力、少数民族の迫害、表現と集会の自由の侵害など、多くのアフガニスタン人が避難を余儀なくされています。
アフガニスタンのアメリカの占領統治時代、アフガニスタンと日本は友好関係にあり、多くのアフガニスタンの若者が日本へ留学し、日本の学校で学位を取得していました。彼らの多くが日本で学んだ知識を生かしてアフガニスタンの発展に貢献していましたが、タリバンの復権により「外国と繋がりのある人」として迫害の対象となり、命を守るべく、日本へ逃避しました。現在そのようなアフガニスタンの若者が、以前通っていた大学に再度通いながら、日本で人生を再建するべく、日々キャリアを模索しています。

アフガニスタンからの留学生を多く受け入れていた大学の一つが名古屋大学であり、現在WELgeeは名古屋大学と協働しながらアフガニスタン人材へ就労伴走を行っております。
今回、インターンに挑戦するMさんも以前名古屋大学において留学生として研究に励んでおり、タリバン復権の影響をうけて母国を離れざるをえなかった人のひとりです。

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ブラザー工業の皆さまとWELgeeポーズ!

法務のプロ!Mさんの輝かしい経歴は?

Mさん(仮名)は35歳の好青年。3人の子どもと奥さんをもつお父さんでもあり、現在は、自分で学費を払いながら、名古屋大学の博士課程で日々研究にいそしんでいます。
母国にて2014年より法務関係の職務に従事。2017年に初めて来日し、名古屋大学大学院国際開発研究科においてGPA/3.9で修士を取得しました。2019年に母国に帰ると、日本での学びを生かし、都市開発に関する法務を中心に、企画・政策部門のディレクターとして、中長期計画の策定、政策策定ガイドラインの作成、その実施や各機関への報告、助言など幅広く業務を行い、専門性とスキルをさらに磨いていきました。家庭も順調に築き、これからキャリアアップしながら充実した日々が送れると思っていた矢先に、タリバン復権。迫害の対象であったMさんは、藁にも縋る思いで、ツテのあった日本に逃れてきました。
現在は留学ビザを在留資格とし、日本に滞在できていますが、母国に帰ることはできないMさんが安全な日本にいつづけるには、あと3年以内にビザが取得できる安定した仕事につく必要があります。

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WELgeeとブラザー工業の出会い

ブラザー工業とWELgeeは、コロナ以前のイベント登壇より繋がりがあったものの、実際にWELgee事業総括 山本が対面でお会いできたのは昨年の9月。名古屋出張のタイミングでご挨拶にうかがったところ、今回のインターン先である法務・環境・総務部 可児島様とのご縁をいただきました。
可児島様より「法務部であれば、外国とのやりとりも英語でやっているので、働ける可能性があるかもしれない」というお話をいただいたことをきっかけに、法務関連に精通しているMさんをご紹介することとなりました。
まだMさんは名古屋大学に在籍中であることから、就労ではなく、無償インターンシップという形での受け入れです。これから、WELgee・名古屋大学・ブラザー工業の三者で協力のもと、この1カ月がMさんの日本での就労にむけたよき一歩となるよう、伴走してまいります。

ブラザー工業インターン!ドキドキの初日に同行!

WELgee一同でMさんのインターン初日に同行しました。その様子をお届けします!

Mさんが無事到着すると、会議室に案内され、ブラザー工業や所属する部署、インターンのプログラムについて概要の説明を聞きました。
ブラザー工業の担当者様に、丁寧に説明していただき、Mさんを歓迎していただきました。「皆、Mさんが来るのを楽しみにしていました!」とのことで、緊張していたMさんも歓迎をうけ、安堵の様子でした。

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続いて、ブラザー工業の100年以上にわたって培ってきた「モノ創りのDNA」を学べる展示館「ブラザーミュージアム」を見学
タブレット機械付のミシンや、all-in oneプリンターなど最先端の技術に興味を示していました。Mさんいわく、母国アフガニスタンでは手縫いが主流であり、初めて最先端の機器を見たそう。「技術にすごく驚いた!」とコメントしていました。

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見学が終わると、会議室に戻り、今度は法務の実務に関する概要の説明をうけます。
元々母国アフガニスタンの行政機関で法務に取り組んでいたMさん。ブラザー工業にて初めてビジネスの視点から法律に触れるということで、自身のこれまでの経験や知識と比べながら、鋭い質問をするなど、積極的に説明を聞き、これから始まるインターンにより高揚感を高めているようでした。ブラザー工業の担当者様も「質問からMさんの優秀さがうかがえ、これからのプログラムがさらに楽しみになった」とのこと。

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Mさんは「どこの国にも法律はあるが、途上国と先進国で、適用・運用に大きな違いがあると感じました。発展途上国の営利組織のなかには自社の利益を優先にし、それ以外をないがしろにするような企業運営のやり方が見られます。ブラザー工業の環境への配慮や人権への意識といった自社の利益より自社の顧客の利益を優先する法律の適用の仕方に感銘をうけました。」とコメントしていました。

東京に戻らなければならなかったWELgeeメンバーとはここでお別れとなりましたが、Mさんはこの後、ブラザー工業瑞穂工場を見学したとのこと。ブラザー工業の担当者様からメールで「(瑞穂工場でも)とても積極的にご質問いただけ、意欲と関心の高さも感じ、大変嬉しく思いました。」とご連絡をいただきました。

Mさんのこれから

Mさんはこれから1ヶ月ブラザー工業にてインターンにのぞみ、これを第一歩としてさらに長期的なスキルのいかせる仕事で活躍できるよう、さらにキャリアを模索していきます。
Mさんにこれからについて尋ねると、
「アフガニスタンの人のほとんどが希望を失っていますが、私にとっての今の希望は自分自身のキャリアであり、そこはまだ失われていないと感じています。自分の法務のキャリアを生かせることが自分にとっての未来の希望です。道筋の中に言語の壁など障害はあり、時間はかかるけれど、障害も乗り越えながら、夢の仕事につきたいです。
とおしゃっていました。これからもWELgeeはMさんのキャリア、そして日本での生活再建に伴走してまいります!

Mさんのような”Refugee Talent”を応援したい方へ

WELgeeは多くの方からの様々なサポートによって、Mさんのようなスキルとパッションにあふれた難民の日本で人生再建に向けた活動を継続することができています。境遇に関わらず共に未来を築ける社会に向けて、これからも活動を継続・拡大してゆく所存です。

ご関心を持っていただける場合、まずは、1日30円 ~のご寄付で難民の方々の日本での人生再建に協力いただくことができます。

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